「住宅ローンは繰り上げ返済で早く返すべき」
「利息を払い続けるのはもったいない」
こんな意見をよく見かけますが、安易な繰り上げ返済は逆に損をしてしまうことも。
支払う利息が減るんだから損すること無いんじゃない?
手元のお金が無くなるリスクも考えましょう!
住宅ローンの繰り上げ返済はメリット・デメリットを正しく理解し、あなたのライフプランに合った判断をする必要があります。
この記事では繰り上げ返済をしてはいけない理由だけでなく、判断に迷った時の対処法なども解説していくので参考にしてみてください。
住宅ローン繰り上げ返済をしてはいけない大きな理由
住宅ローンを安易に繰り上げ返済してはいけない大きな理由は4つ。
- 手持ち資金が減る
- 生命保険の効果が減る
- 住宅ローン控除が減る
- 資産運用した方が効率的
1つずつ解説します。
手持ち資金の減少
住宅ローンの繰り上げ返済をすると、
手持ちのお金が減ってしまいます。
突発的な支払いに対応できないリスクや、教育資金、老後のお金が足りなくなる可能性も。
住宅ローンは一般的なローンと比べて低金利
住宅ローン | 教育ローン | フリーローン | |
住信SBI銀行 | 0.298%~ | 1.775%~ | 3.775%~ |
みずほ銀行 | 0.375%~ | 3.475%~ | 5.875%~ |
三菱UFJ銀行 | 0.345%~ | 3.975%~ | なし |
静岡銀行 | 0.500%~ | 3.700%~ | 4.500%~ |
金利の低い住宅ローンの繰り上げ返済をした為にお金が足りなくなって、金利の高い教育ローンを借りる事になったら本末転倒です。
生命保険の効果が減ってしまう
住宅ローンは一般的に団体信用生命保険がセットされています。
借りている人に万が一があると借金を帳消しにしてくれるので、遺された家族にとって大きな助けに。
保険料は銀行が払ってくれるのが主流です。
繰り上げ返済をした分、生命保険としての保障が無くなってしまう事はよく考える必要があります。
住宅ローン控除
残高に応じて税金の控除が受けられるのが、住宅ローン控除です。
住宅ローンを繰り上げ返済をした分、残高が減ってしまうので控除される税金も減ってしまいます。
控除期間中の繰り上げ返済は要注意!
資産運用にお金を使うほうが効率的
仮に500万円の繰り上げ返済をするケースを考えてみましょう。
- 住宅ローン残高3000万円
- 残り期間30年
- 金利0.500%
- 元利均等返済
残り30年で総支払い利息は約86万円の減少です。
次に500万円を資産運用したケースです。
- 運用元本500万円
- 期間30年
- 運用利回り4%
複利で運用すると30年後に1100万円も増加します。
どちらが効率的か、はっきりしていますね。
とは言え資産運用は確実なものではありません。
リスクもあるのでよく考えましょう。
住宅ローン繰り上げ返済のメリット
住宅ローンは安易に繰り上げ返済してはいけませんが、メリットもあります。
- 支払う利息が減る
- お金が戻ってくる可能性あり
- 精神的な負担がやわらぐ
繰り上げ返済のメリット・デメリットを正しく理解して自分に合った選択をしましょう。
支払う利息が減る
繰り上げ返済をすると住宅ローンの残高が減り、その分支払う利息も減らすことができます。
こちらの例では約86万円の節約につながります。
- 住宅ローン残高3000万円
- 残り期間30年
- 金利0.500%
- 元利均等返済
残り30年で総支払い利息は約86万円の減少です。
資産運用は確実性がないし不安!という人にとっては、支払い利息が減らせる繰り上げ返済も魅力があります。
お金が戻ってくる可能性がある
住宅ローンを借りた際に保証料を支払っている場合、繰り上げ返済することで一部が戻ってくる可能性があります。
計算方法は保証会社によって異なるので、具体的な金額は銀行に問い合わせてみましょう。
精神的な負担がやわらぐ
大きな借金を抱えると不安を感じストレスになることは珍しくありません。
とにかくローンから早く解放されたい人は、積極的に繰り上げ返済をすることも選択肢の1つでしょう。
繰り上げ返済をしても良い人・ダメな人
繰り上げ返済をしても良いかは、あなたの状況から総合的に判断する必要があります。
ここでは一般的な目安を紹介していくので参考にしてください。
総合的な判断はFPに相談がおすすめです。
繰り上げ返済をしても良い人
- 手元に資金の余裕がある
- 借入金利が1%以上
- 住宅ローン控除が終わっている
手元にまとまった資金があり、教育資金や老後の備えが十分にできている人は繰り上げ返済も選択肢に入れましょう。
また金利が高い場合、住宅ローン控除が終了している場合なども繰り上げ返済を考える必要があります。
繰り上げ返済したらダメな人
- 手元に余裕資金がない
繰り上げ返済は利息の支払いを減らすことができるので、絶対にしたらダメという事はありません。
ただし、子育て中だったり老後を迎えるにも関わらず、手元にまとまったお金がない人は無理に返済してはいけません。
住宅ローンの繰り上げ返済に迷ったら専門家に相談も
結局どうしたらいいの?
繰り上げ返済をするかは、現在の収支やライフプランなどから総合的に判断する必要があります。
価値観や生き方にも影響されるので、完ぺきな1つの正解はありません。
FPに相談してみましょう。
FPはお金に関する専門家。あなたに合ったオリジナルのライフプランや家計の改善策を教えてくれます。
相談料の相場は60分1万円~2万円ですが、中には無料の相談サービスも存在します。
おすすめのFP相談サービス
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住宅ローンを繰り上げ返済するか迷ってると相談すれば、あなたに合ったオリジナルの答えが見つかります。
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実際にマネーコーチを利用した体験レビューもよければ参考にしてみてください。
住宅ローン繰り上げ返済の種類
住宅ローンの繰り上げ返済は2種類あります。
- 期間短縮型
- 返済額軽減型
それぞれ違いを解説していきます。
効果が大きいのは短縮型
毎月の返済額が変わらない期間短縮型
期間短縮型は、繰り上げ返済後も毎月の返済額を変えずに期間を短くする方法です。
返済期間を短くすることで、利息の軽減の効果も大きくなります。
毎月の返済額が安くなる返済額軽減型
返済額軽減型は、返済期間は変えずに毎月の返済額を減らす方法です。
毎月の返済額が減るので家計の改善にも役立ちます。
一方で返済期間が変わらないため、利息の削減効果は期間短縮型の方が高くなります。
住宅ローン金利上昇時の繰り上げ返済の考え方
繰り上げ返済を考える人は、同時に他の銀行への借換も検討してみましょう。
- 金利が1%以上下がる
- 残高1000万以上
- 残り期間10年以上
金利差が1%以上の人は繰り上げ返済より借換がおすすめ
もし今借りている住宅ローンの金利が高い場合、他の銀行へ借り換えることも検討しましょう。
私は過去に住宅ローンの審査をしていた経験がありますが、最大で400万円以上の節約になったケースもありました。
金利上昇の前に借換で固定金利に変える選択肢も
金利が上昇する前に変動金利を固定に切り替えたい人もいるのではないでしょうか。
そんな時は現在借りている銀行で固定へ変更するよりも、他の銀行に借り換えたほうが低い固定金利にできる可能性があります。
住宅ローンの比較方法
変動金利の借換にしても固定金利の借換にしても、数ある銀行の中から自力でベストの住宅ローンを探し出すのは至難のワザです。
200以上の銀行を比較して、ようやくここだ!と決めても審査基準を満たしていなかったなんて事になったら時間もムダですよね。
比較はモゲチェックがおすすめ。
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住宅ローン繰り上げ返済のよくある質問
- 期間短縮と返済額軽減はどっちがお得?
-
期間短縮型のほうが支払い利息を多く減らすことができます。
- 繰り上げ返済に手数料はかかる?
-
ネット型ではほとんどが無料ですが、対面型では手数料が必要なケースもあります。
- 繰り上げ返済のおすすめタイミングは?
-
住宅ローン控除の終了や、子どもの就職が1つのタイミングになります。
- 退職金で住宅ローンの一括返済を検討しています
-
今後の収支と現在の預貯金を踏まえて総合的に判断しましょう。安易な繰り上げ返済で手元資金を減らしてしまうと老後の生活が苦しくなってしまう可能性もあります。
- 全額繰り上げ返済をした後になにか手続きが必要ですか?
-
抵当権の抹消が必要になります。
- 一部繰り上げ返済をした月は、通常の返済はどうなりますか?
-
繰り上げ返済のほかに、毎月の返済も行われます。
住宅ローンを繰り上げ返済してはいけない大きな理由と対処法まとめ
最後に住宅ローンを繰り上げ返済してはいけない理由と、対処法をまとめておさらいしましょう。
繰り上げ返済してはいけない理由
- 手持ち資金が減る
- 生命保険の効果が減る
- 住宅ローン控除が減る
- 資産運用した方が効率的
繰り上げ返済は支払い利息を減らすメリットがある一方で、手持ち資金不足などのデメリットもあります。
あなたの状況によって総合的な判断が必要になるので安易な繰り上げ返済には注意しましょう。
繰り上げ返済をする前に考えること
繰り上げ返済をする前には4つの事を考えてみてください。
- 現在の収支とライフプラン
- 資産運用との比較
- 借り換えとどっちがお得か
- 住宅ローンの心理的負担
現在の収支と将来のライフプランから、手元に残しておくべきお金を考えましょう。
また資産運用や借換との比較、自分の価値観なども含めてベストな方法を探しましょう。
くれぐれも安易な選択はせず、迷ったらFPなどの専門家に相談がおススメです。
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